ショッピングサイトの作り方とは!開業までの流れや、開業後の運営のポイントを解説します。
オンラインショップを開業したいと思っても、実際には何から始めたらいいか迷ってはいないでしょうか。自社ECサイトの立ち上げには事前準備も必要です。もちろん、立ち上げた後は集客や運営についても考えておかなければなりません。そこで、この記事では、自社ECサイトの立ち上げに必要な準備や成功につなげるポイントなどを紹介していきます。
自社ECサイト構築までの一般的な流れ
自社ECサイトを立ち上げると言っても、いきなり構築するわけではありません。開業に向けての事前準備も必要になってきます。
まずはショップ開設までの一連の流れを把握していきましょう。
立ち上げるまでの一般的な手順を説明していきます。
# 自社ECサイトで販売する商品を決める
はじめに考えておきたいのは、自社ECサイトで販売する商品です。すでに実店舗がある場合は、その中のどの商品をECサイトで扱うのか決めていきます。もちろん、すべての商品を対象にしてもかまいません。ただし、あまり多くの商品を扱うと管理だけでも大変になる心配も出てきます。オンラインショップの場合、画像をはじめとした商品の情報管理が売り上げに影響しやすいものです。そのため、オンラインだけの限定商品を用意するのもいいでしょう。ECサイトで販売する商品は、「オンラインに適しているか」「管理が可能な情報量を維持できるか」といったことを考慮すると決めやすくなります。
# ショップ名とコンセプトを考える
ショップにとって、名前は顔のようなものです。実店舗なら、ショップの場所や外観、看板デザインなどで覚えてくれる顧客もいます。しかし、オンラインの場合は検索して調べることも多く、ショップ名が重要になってきます。誰もが検索しやすいよう、できるだけ覚えやすいショップ名を選ぶようにしましょう。もちろん、販売する商品をイメージできるような名前であることも大切です。そして、サイト全体をまとめるためのコンセプト作りも忘れてはいけません。実店舗を持っている場合は、ショップ名をそのまま使うと統一感を持たせることができます。
そして、ECサイトで重要になってくる要素の一つがコンセプトです。実際の商品とECサイトのコンセプトが合っていなければ、ターゲットにしたい顧客を上手に取り込めないかもしれません。例えば、20〜30代の女性をターゲットにしたキャリア系のアパレルのECサイトを立ち上げるとしましょう。ところが、ECサイトの作りがどこか男性的だったりキッズ向けの色合いだったりすると、商品と合わなくなります。コンセプトは、商品とターゲットを意識して決めることが重要です。また、実店舗がある場合はコンセプトを統一させると、既存の顧客を誘導しやすくなります。
# 利用について必要なことを決めていく
ショップの基本的なことがまとまったら、次にECショップを利用するうえで必要な項目を決めていきましょう。決済方法をはじめ、商品登録、配送方法といった運用方法を決めていくのです。決済方法としては、「クレジットカード払い」「前払い」「後払い」「代金引換」「銀行引落し」「口座振込み」などがあげられます。決済方法は、複数用意して柔軟性を高めたほうが利用しやすくなります。
配送方法も複数用意したほうがいいでしょう。配送料の設定も、ECサイトには重要です。高すぎても顧客の利用を遠ざける要因になりますし、安すぎて利益がマイナスになってもいけません。商品価格と利益のバランスを取りながら、適切な送料の設定が求められます。また、商品サイズによってはポスト投函を可能にしたり、まとまって購入する場合は送料を無料にしたりするサービスもあるといいでしょう。
ECサイトに用意しておきたいものに、顧客の専用ページがあります。一般的に「マイページ」と呼ばれるものです。マイページがあると、顧客自身でショッピングに必要な情報を自由に変更できます。また、購入に関する情報を閲覧できる点も便利です。マイページでは、通常、発送先など顧客の基本情報をはじめ、決済に必要なクレジットカードの登録、お気に入りの商品、購入履歴などが確認できるようになっています。中には、発送先を複数登録できるケースもあります。発送先が複数登録できると、プレゼントを送りたいときも簡単です。
商品の受注だけでなく、返品機能についても決めておかなければなりません。もちろん、商品の特性によっては返品できないこともあるでしょう。できない場合も含めて、返品に関する条件を設定しておきます。返品可能な場合は、商品の到着後何日までの対応になるのか、どのような条件なら受け付けられるのかといった内容が必要です。特に、返品についてはトラブルが起こりやすいため、しっかり決めておくようにしましょう。交換や返金が必要なケースについても、事前に条件や方法を決めておくと開業後に慌てることがありません。
他には、レビュー機能を付けるという選択肢もあります。レビュー機能は必ず必要なわけではありませんが、商品の購入を検討している顧客の判断材料として有効といえます。ショップ側にとっても、顧客の生の声をもとにサービスの向上につなげられるのはメリットです。レビューがないと購入を控えてしまうケースもあるため、商品に応じてつけるのもいいでしょう。
# 自社ECサイトオープン!
ここまで決めてきたことをもとにECサイトを構築していきます。もちろん、ショップで扱う商品の準備も忘れてはいけません。ECサイトを構築している段階では、最低でも商品サンプルは必要です。商品の画像、サイズや数量、素材、色など商品の情報を登録し、ECサイトを完成させます。そして、外面の見え方や機能などをチェックし、不具合がなければ一般公開します。いよいよ、自社ECサイトがオープンです。
ECサイトがオープンできたら、集客をしましょう。集客する方法としては、TwitterなどSNSで拡散していくという手段もあります。予算はかかりますが、バナー広告を使ってアピールするのもいいでしょう。実店舗を持っている場合は、フライヤーやショップカードにURLを掲載するのも一つの方法です。また、QRコードを作成すると簡単に自社ECサイトまで誘導できます。
構築後の自社ECサイトを成功させるためのポイントは?
自社ECサイトは構築するのも大変な作業ですが、完成すれば終わりではありません。実際にはオープンさせてからのほうが重要です。では、売り上げを伸ばして自社ECサイトを成功させるためのポイントを解説していきます。
# 自社ECサイトは開業後の運営が重要
実は、ECサイトは構築する作業よりもスタートさせた後の方が大変です。すでにECサイトを立ち上げている人なら、その後の運営や集客に頭を悩ませているかもしれません。構築はなんとかできたとしても、商品の入れ替えや顧客管理など、やらなければならない作業は山ほど出てきます。開業した直後は集客に力を入れる必要がありますが、売り上げが順調になってくるほど手間がかかるのが運営です。商品の在庫切れは顧客離れにつながります。特に、売れ筋の商品はできるだけ在庫切れにならない工夫が必要です。
他にも、新しい商品やセールなどショッピング情報の提供も必要になってきます。これらの情報を発信するには、メルマガの活用が便利です。しかし、ただ発信すればいいということではありません。顧客に「欲しい」と思わせるためには分析が必要です。どれくらいの頻度でどのような商品を購入しているのか、家族構成はどうかなど顧客の情報をもとに分析を行います。そのうえで、顧客が「欲しい」と感じるような情報を適切なタイミングで発信することが重要です。
リピーターを確保するには、クーポンの発行やポイント制度を導入するのもいいでしょう。顧客にとって、お得感や特別感があることは大切なことです。「このサイトで購入したい」と思わせるには、まず魅力的な商品を揃える必要があります。しかし、魅力的な商品の企画や仕入れにウェイトを置くことで、自社ECサイトの運営がおろそかになっては意味がありません。自社ECサイトで売り上げを伸ばし続けるには、「魅力的な商品」を揃え、「使いやすいサイト作り」をして顧客を飽きさせない運営をしていくことがポイントです。
# 構築から運営までトータルサポートサービスを活用する
自社ECサイトの成功事例を見ていくと、多くの場合は構築から集客、運営を他社に任せています。個人店のような小規模な場合でも、売り上げを伸ばすならすべて任せるほうが成功しやすいでしょう。自社ですべてを行うのは難しいと感じるのは、ECサイトをオープンさせた後が多いといえます。構築自体はなんとかできたとしても、開業後は商品の準備に追われて運営が後回しになりがちです。特に、実店舗も経営している場合は、なかなかECサイトまで手が回りません。そうなると、せっかく軌道に乗り始めても顧客離れの原因を作る可能性が出てきます。
自社ECサイトを検討しているなら、構築からスタート後までトータルでサポートしてくれるサービスを利用してみましょう。プロにデザインから任せることで、商品やショップに合ったコンセプト作りも可能です。集客に必要な広告やアピール方法なども相談できますし、リピーターを確保するための分析なども任せられます。サイトに問題が出たときも、スピーディーな対応が期待できるでしょう。慣れない人がECサイトを立ち上げた場合、困るのはシステム上のトラブルに対応できないことです。特に、セキュリティ面の対処などは、プロに任せるほうが安心できます。
新規の開業はもちろん、既存のECサイトの売り上げに悩んでいる場合もプロに依頼してみたほうがいいかもしれません。自分ではわからないだけで、顧客にとっては使い勝手が悪いサイトになっている可能性もあります。