成果報酬型ECサイト構築・運用サービス『ショップアシスト』

ショップアシスト 成果報酬型ECサイト構築・運用サービス『ショップアシスト』

2022/06/13 | コラム

【DtoCとは】メーカー直販がECサイトを始めるには

企業が消費者へと商品を届けるには、いくつかの方法が考えられます。そのうちの一つである「DtoC」を導入する企業が増えてきました。その理由や背景を、DtoCの基礎知識とともに解説していきましょう。また、DtoCのメリット・デメリットやメーカー直販のECサイトを成功へと導くためのポイントも解説します。これからECサイトを始めたい企業はもちろん、始めてみたものの売上が伸びない悩みを抱えている企業も、ぜひ参考にしてください。

DtoCとは何か

DtoCは、「Direct to Consumer」の略語です。Directは「直接」、Consumerは「消費者」を表す英単語で、つまりDtoCは、企業が消費者へと商品を直接販売するビジネス形態を指しています。toを「2(two)」へと置き換えて「D2C」と表記されることもありますが意味は同じです。従来は、商品を開発・製造などする企業と、その商品を購入する側の消費者との間には卸売業者や配送業者、販売業者などさまざまな業者が存在するスタイルが一般的でした。現在でも主流はそのようなビジネス形態でしょう。しかし、近年ではDtoCへと積極的に乗り出す企業が増えてきています。

街に出ればコンビニエンスストアやスーパーなどがありますが、これらは従来のBtoCと呼ばれる形態です。一方で、同じように街中にある店舗でも、企業が直接運営している直営店は仲介業者などがほとんど存在していないためDtoCの一種といえます。ただし、現在DtoCに取り組む多くの企業はインターネットを活用しECサイトの形で商品を販売しています。一般的にDtoCと表現する場合は、このように自社でECサイトを運営するケースを指す点も押さえておきましょう。自社のECサイトで商品販売をスタートし、ニーズがあると判断できた段階で実店舗を構える企業も少なくありません。

DtoCへと参入する企業が増えている理由や背景

なぜDtoCを、特にECサイトでメーカー直販のスタイルを取り入れる企業が増えてきているのでしょうか。そこには時代の変化があります。具体的にどのような変化により企業が販売経路などの見直しを迫られているのかを考えてみましょう。

#SNSの登場・普及

現在ではさまざまなSNSが登場し、そして多くの人たちに普及しています。この流れにより、企業と消費者の距離が縮まりました。消費者の声は企業へとダイレクトに届き、企業もSNSを通じてユーザーに直接語りかけるように情報の発信や提供が行えます。消費者はSNSを駆使し、ときには能動的に製品やサービスの情報へとアクセスすることが可能です。この動きによって、消費者自身がよいと判断したものを積極的に購入するような消費行動が活発化します。テレビCMや新聞広告を流すコストがかけられない企業でも、自社商品を消費者に見つけてもらえる機会が増えたのです。

#消費者の多様化

SNSの登場や普及とも関連しますが、世の中に情報が溢れることにより消費者の多様化が進みました。個性や独自性など自身の価値観を大事にし、消費行動にもそれが現れてきています。消費者の多様化は、さまざまなニーズを生み出すでしょう。誰もが知っている商品や店頭に並んでいる商品ではなく、「自分だけが知っている」、「新しい価値観が得られる」、「これまでにない経験ができる」といった商品を好むようにもなってきています。DtoCであれば企画や製造から販売まで自社で行うため、このような消費者の多様化に応えやすくなります。そこに勝機や生き残りを見出す企業が増えてきているのです。

#ECサイトの台頭

Amazonや楽天市場などは、あらゆる企業やメーカー、ブランドの商品を取り扱う総合ECサイトです。このタイプのECサイトはすでに多くが存在し、日常的に利用している人も少なくないでしょう。総合ECサイトが台頭することで、オンラインショッピングのハードルが下がり利用者も増えていきました。そのような変化に伴い、これまでは総合ECサイトに出店・出品していた企業も、自社サイトで販売した方が効率やコスト面でもメリットがあるのではないかと考えるのは自然なことでしょう。ECサイトが台頭しオンラインで買い物をすることが当たり前の時代となったことで、これまで小売店や量販店に商品を卸していた企業も、DtoCのスタイルへの参入を始めているのです。この流れは、起業当初からDtoCのスタイルで商品の製造や販売を行う企業の増加にもつながっています。資本力が少なく市場に参入できなかった企業が、満を持して自社のECサイトでオリジナルの商品の販売を始めているのでしょう。

DtoCのメリットとデメリットを解説

DtoCのビジネス形態へ参入・移行する企業が増えている理由や背景を理解したところで、実際にどのようなメリットがあるのかもあわせて確認しておきましょう。また、DtoCのデメリットやリスクについても解説します。

#DtoCのメリットとは

DtoCに取り組む最大のメリットは、コストカットがしやすい点にあります。従来のビジネス形態では、消費者に商品が届くまでに複数もの業者を介さなければなりません。その度に取られる手数料などのマージンが企業の収益を圧迫します。あるいは、利益を確保するために商品価格を上げざるを得ず、消費者のニーズに十分応えることができないといった悩みもありました。DtoCであれば自社運営のECサイトで直接消費者へと商品を販売できるため、卸売業者や販売店などに支払うマージンをカットすることができます。同じECサイトでも、Amazonや楽天市場などの総合ECサイトへ出店・出品すると販売手数料を取られてしまうでしょう。自前のECサイト運営はあらゆるコストカットへとつながり、企業の収益を最大化することが可能なのです。

自社のECサイトや商品などに対する消費者の行動やニーズの把握がしやすいメリットもあります。小売店などに卸している場合、その店舗の客層や自社商品への反応をチェックすることには限界があるでしょう。総合ECサイトに出店・出品しているケースも同様です。一定の情報は得られますが、綿密なマーケティングに活かせるほどの情報は得られません。DtoCでは自社の運営するECサイトを通じ商品を販売するため、消費者の行動やニーズのすべてが把握可能です。修正や改善などもしやすく、マーケティングを含めた消費者へのアプローチなども臨機応変かつスピーディーに行えます。規模の小さな企業こそ、その機動力を発揮できるメリットがDtoCビジネスにはあるのです。

顧客との信頼関係が結びやすいメリットもDtoCにはあるでしょう。DtoCは、商品を購入した消費者がスーパーやデパートなどの小売店や量販店、あるいは多くのブランドが集まる総合ECサイトではなく、「企業やメーカー、ブランドから購入した」という意識を強く持つことに貢献します。この意識は、店舗やECサイトではなく企業やブランドそのものに価値を見出すことにつながるのです。商品の質がよく、かつショッピングの際にストレスも感じなければ、消費者はその企業やブランドへの信頼度をさらに高めるでしょう。良好な関係を構築することは、リピーターの育成や確保にもつながります。ECサイトの運営企業としては、安定して収益を得られるようになるのです。

#DtoCのデメリットやリスクとは

DtoCは、良くも悪くも小売店や量販店、総合ECサイトの影響を受けません。これにはメリットもありますが、デメリットやリスクも考えられるでしょう。まず、消費者のニーズを掴むような良質な商品が用意できなければ集客が難しいことが挙げられます。「店舗内を歩いていたら、たまたま目について購入した」というような不意に商品を手に取ってもらう消費行動は期待できません。また、小売店や総合ECサイトがしばしば実施するセールや特売などの利用も不可能です。そのため、しっかりとしたコンセプトを構築し、それを戦略的にアピールしながら自社のみの力で集客する必要が出てきます。初期費用はかかりますし、十分な戦略を練られるメンバーを集める必要もあるでしょう。何よりも商品の企画・開発のレベルを上げることが求められます。

DtoCは適切に進められれば消費者との信頼が築きやすくなるビジネススタイルです。反面、消費者が離れていきやすいリスクもあるので注意が必要でしょう。魅力的な商品を取り扱っていても、ECサイトが使いづらく購入が面倒だと感じさせてしまえば、途端に消費者は離れてしまいます。サイトのみやすさ、商品検索のしやすさ、購入のしやすさなどへの工夫も欠かせません。これらのどれか一つでも整っていなければ消費者は離れ、二度と戻ってくることはないでしょう。BtoCであれば、購入のしやすさなどは小売店や総合ECサイト次第です。最初から最後まで自社で責任を負わなければならない点は、DtoCビジネスに参入するのであれば無視することはできません。

DtoCの課題や超えるべきハードル

新しい企業がDtoCからビジネスを始めるのであれば、コストや人材、知名度の面で課題はあっても、さほど大きな壁とはならないでしょう。最初から実店舗を構えるよりも効率的に事業を回せる可能性が高いのではないでしょうか。しかし、既存の企業がDtoCビジネスへ参入すると、そこには新たな課題や超えるべきハードルが現れます。すでに小売店や卸売業者との関係性が構築されている場合、自社運営のECサイトを始めることにより、そうした業者との関係性が壊れる可能性が生じるのです。また、そのような業者や小売店へ営業を行っている従業員もよい気はしないでしょう。社内でのコンセンサスをいかにとるか、これが大きな課題の一つとなるのではないでしょうか。

物流の課題にぶつかる企業も少なくありません。DtoCとはいっても、どの範囲まで自社で担うかは企業ごとに異なります。商品管理を含めた物流まで担うのであれば、よりコストや人材をかける必要が生じるでしょう。また、物流は工程が多く、消費者の満足度に直結する分野でもあります。発送が遅かったり管理が杜撰だと感じさせたりしてしまえば、二度と利用してもらえない可能性も否定できません。リソースを割くことが難しい分野に関しては無理に自社で完結させるのではなく、専門業者に委託するなどしてもよいでしょう。DtoCビジネスの中でも各企業が効率や収益率などを考慮しながらスタイルを構築し、課題をクリアしていくことが重要です。

DtoCを成功へと導くポイントとは

DtoCで成功している企業やブランドもあれば、なかなか売上が伸びない企業もあります。直販ビジネスを成功させるためのポイントを考えてみましょう。

#PDCAの実施と継続

ビジネスでは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)を繰り返すことで成長や成功へとたどり着くという考え方があります。これはDtoCビジネスにも当てはまるでしょう。単に自社運営のECサイトをオープンさせただけでは売上は上がりません。自社のECサイトであることを活かし、消費者行動を徹底的にリサーチしながらマーケティングしていく必要があります。その際には定量的な計画・目標設定と評価・検証が欠かせないでしょう。少しずつ微調整しながら実行と改善を繰り返し、それらを継続していくことが成功へと導くポイントとなります。

#一貫したブランド力と商品力

PDCAを行うのは、あくまでもECサイトの運営やマーケティングに関わる部分です。ブランドや商品に関しても必要に応じて改善やモデルチェンジなどすべきですが、まずはブランドや商品のコンセプトを固めたうえで戦略を練る必要があります。一貫性がなければ顧客の獲得もリピーターへの育成もできません。売れないからと、例えば高級路線から大衆路線へと変更したり、機能重視からデザイン重視の商品へとむやみに移行したりしないよう注意しましょう。

#成功事例の収集と分析

すでにDtoCブランドとして成功を収めている企業は多々あります。そのような企業が自社や他のDtoCビジネスを行っている企業とどう違うのか、情報収集と分析を行うことも成功のためには欠かせません。大きな誤解をしている可能性もあるでしょう。自社が気づいていない戦略がある可能性もあります。後発組はパイオニアの事例を参考にし自社のビジネスに活かすことも、成功へとつながる大きなポイントです。商標権などを侵害することは避けなければなりませんが、参考にできる部分は積極的に取り入れながら、自社のECサイト運営に活かしてみましょう。

DtoC成功のカギは仕組みや課題を認識・理解すること

企業が商品を消費者へ直接届けるDtoC。興味を持っている企業や、始めたけれどもうまくいっていない企業もあるでしょう。成功させ売上を上げるためには、仕組みや課題、デメリットやリスクまで理解することが欠かせません。そのうえで時間をかけPDCAを回すことも重要です。成功事例も参考にしながら、一方で独自のコンセプトや商品を大事にしつつマーケティングを行い、自社のECサイトを成長させていきましょう。