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ECサイトで注目されている「OEM」

ECサイトを初めて立ち上げる場合、どのような商品を売り出せばよいのか、どのような仕入れ方法を採用するのかなど考えなければならないことが多く、悩んでしまう人は少なくありません。そのようなときに頼りになるのがECサイト業界で注目されているOEMです。今回はOEMの特徴とともに、メリットとデメリットなどを解説します。

より商品にこだわりたいからこその「OEM」

ECサイトの運営者に非常に注目されている「OEM」は「Original Equipment Manufacturing(オリジナル製品開発会社)」の略です。日本語ではメーカーが他社ブランドを製造することを指しています。OEM商品は、パッケージに記載されている製造と販売のメーカー名が異なっているのが特徴です。また、小売店・卸売会社などのOEMはプライベートブランドと呼ばれていることが多いです。

#OEMは下請け製造のひとつとしてスタート

OEMという言葉自体は歴史が古く、1950年代にアメリカで生まれています。その後、1960年代から同国のコンピューターやデジタル部品業界で頻繁に使用されるようになりました。他社との競争や市場変化などによって自社生産ができなくなった企業が他社からの生産依頼を受けたり、生産する際に他社の設備を借りたりしたのがはじまりとされています。ただ、1980年代になると企業の新たなマーケティング戦略として活用されました。

#OEMは2種類から選択できる

OEMは大きく分類すると2種類あります。ひとつはブランドオリジナルの企画商品をメーカーに製造してもらうもの、ひとつはメーカー企画の商品をブランド企業に提案し、そのブランド企業の商品として販売するものです。ただ、オリジナリティを出すために提案された商品の一部を変更して製造・販売するケースもあります。

#OEMとODMの違いとは

OEMと似ているものとして、ODM(Original Design Manufacturing)があります。OEMはメーカーに製造のみを任せるものですが、こちらは商品の企画から設計・製造まですべてをメーカーに任せるというものです。OEMがブランド企業に主導権があるのに対し、ODMはメーカー側が主導する傾向があるという点が異なります。

#OEMの導入をするにあたって注意したほうがよい点

OEMで商品製造を委託する会社を見つけた後は、発注する商品の製造したい予定数や委託開始から納品時期までできるだけ細かに打ち合わせをしておきましょう。委託する会社の生産ラインにも限りがあるので、自社の予定しているタイミングで委託できるとは限りません。そのため、確実に製造を依頼した商品がスケジュール通りに納品されるように約束を取り付けておくことが大切です。さらに、製造された商品に不良品が混ざっていることに気づかずに販売してしまった場合、購入後にクレームが入るケースもあります。そのときに責任を自社で持つのか、委託先に持ってもらうのかを事前に決めておかなければなりません。この点がはっきりしていない場合、後々のトラブルになるからです。

OEMのメリット

OEMはECサイトを作成・運営するにあたって、いくつかのメリットがあります。

#初期費用を抑えた商品開発ができる

ECサイトを作成する際にオリジナルブランドの商品を販売したい場合、初期費用として高額な生産費がかかる可能性があります。商品開発・製造をするためには工場と設備、材料費、人件費などが必要です。自社工場の場合、初期費用以外にも定期的な検査やメンテナンス費用などが必要になるため、その点も考慮しておかなければなりません。OEMであれば他社に製造を委託できるので、自社に製造工場を持つ必要がありません。しかも、自社製造コストより安い価格で仕入れることが可能です。

#在庫を抱えるリスクを避けられる

OEMのメリットのひとつは小ロットで委託できる点です。ECサイトで複数の商品を販売したい場合も、OEMであればさまざまな種類を小ロットずつ製造してもらえます。ECサイト作成後も商品の売れ筋などを見ながら製造量を調整できることから、在庫を大量に抱えてしまうリスクを避けることが可能です。

#製造費用よりも営業・販売に費用をかけることができる

ECサイトは販売に力を入れなければなりませんが、製造ラインのほうに費用が多くかかっていてはそれもままなりません。しかし、OEMにすることでより多くの費用と時間を営業・販売にかけることができるようになります。ECサイトでは時代の流れや顧客データの分析を行ったうえでの商品開発やサイトづくり、サイトへの導線づくりなどが重要です。そのため、商品やマーケティングに集中できる環境は大切といえるでしょう。良い商品開発やサイトづくりなどができれば、結果的には新規顧客の獲得やリピーターの増加などにつながります。良い商品・サイトであれば自然と口コミがひろがり、ブランドの知名度向上も期待できる点もメリットです。

#人材育成に時間をかけられる

ECサイトを盛り上げていくためには、優秀な人材が1人でも多くいるほうが有利です。しかし、ECサイトを立ち上げたばかりの頃は商品やサイトにばかり集中してしまいます。営業・販売の向上をするには人の力が必要ですが、人材育成は短時間でできるものではありません。製造をそれに特化している会社に任せれば自社の負担もその分軽減されるため、人材育成に目を向けられます。人材育成と同時に従業員エンゲージメントを高めることができれば、離職率の低下や売上向上にも効果的です。

OEMのデメリット

ECサイトの作成時にかかる初期費用を抑えられたり、ブランド名の向上などさまざまなメリットがあるOEMですが、デメリットもないわけではありません。導入するにあたり、メリットとともにデメリットについても知っておく必要があります。

#製造面のノウハウの蓄積ができない

自社製造をしないことでコスト削減や営業・販売能力のノウハウは向上することも可能ですが、同時に製造面のノウハウについては自社での蓄積が見込めない可能性が高いです。人材育成をするといっても製造面でのノウハウを育てることが難しく、次々と生まれる製造の新しい技術を獲得する機会を失ってしまうこともかんがえられます。たとえば、いずれ事業を拡大して自社製造をしたほうが経費削減になる場合でも技術・人材不足で一から育てなければなりません。

#商品の製造工程を管理できない

商品の製造工程を自社で管理できないという点も大きなハンディキャップです。
OEMを検討する際、衛生や品質が重要な要素となる商品を取り扱う場合も多いでしょう。
自社で製造工程を管理している場合、品質管理を徹底することができますが、通常、検査や点検は主にメーカーが主導します。
さらに、メーカーの状況によっては、ブランドが求める品質管理水準に対応できない場合も考えられます。
あらかじめ対応可能な範囲を確認しておきましょう。

いかがでしたでしょうか。
ECサイトで注目され始めているOEM。他社にはマネできないオリジナリティーのある差別化がされた商品開発がで、ビジネスの幅が広がります。
ただ、メリット・デメリットがあるため、ビジネスパートナーとして信頼できるOEMメーカーを見つけることは、ECサイト事業を成功させる上で非常に重要なポイントと言えるでしょう。
ぜひ自社のニーズに合うOEM先を探すようにしましょう。

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