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越境ECとは?メリット・デメリット、販売のコツをご紹介

ビジネスシーンではグローバル化が進んでおり、外資系企業の参入や日系企業の海外進出が積極的に行われています。
ECサイトについても同様で、国際化の波に乗り遅れず対応していくことが大切です。

昨今では「越境EC」と呼ばれるスタイルのECサイトも増えましたが、まだ詳しく知らないという人も多いでしょう。
本稿では越境ECのメリット・デメリットや、販売戦略のポイントなどを解説していきます。

越境ECとは?

まず始めに、越境ECについての予備知識をざっくりと紹介します。

越境ECの意味

越境ECとは多言語および多通貨に対応したECサイトで、国内に留まらず海外向けにも商品を販売するビジネスモデルのことを指します。
代表例として有名なのは日本国内でも多くの利用者を抱えているAmazonです。Amazonの本社は米国ですが世界各国でECサービスを展開しています。
国境を越えた電子商取引(Electronic Commerce=EC)なので「越境EC」と呼ばれるようになりました。
なお、越境ECの出店方法には以下のようにいくつかのパターンがあるので参考にしてみてください。

▶︎ 国内で越境ECサイトを構築する
▶︎ 現地に法人を設立してECサイトを構築する
▶︎ 国内の越境ECモールへ出店する
▶︎ 現地のECモールへ出店する
▶︎ 運営代行業者に依頼する

拡大する越境EC市場

ECサイト業界は近年需要が高まっており、市場規模の拡大が続いている成長分野です。
経済産業省が公表している「令和3年度電子商取引に関する市場調査報告書」によると、2019年時点で世界の越境EC市場は既に約7,800億USドルにも達しています。
それだけでなく、市場は年約30%の成長を続けて2026年には4兆8,200億USドルまで拡大すると予想されているのです。
あくまで理論値ではありますが、専門家の試算でこれほどの成長が見込まれているという事実は大きなインパクトがあるでしょう。

また、同調査では越境ECが盛んな日本・米国・中国の3国間における越境ECの購入金額についても言及されています。
2021年のデータでは米国のユーザーが日本の越境ECから商品を購入した金額は1兆2,224億円、中国のユーザーが日本の越境ECから商品を購入した金額は2兆1,382億円にも上るのです。
米国の購入額は前年比25.7%増、中国に関しても前年比9.7%増と市場の拡大が確認されています。

急成長の背景

上記のように越境ECが急速な成長を遂げている背景にはいくつかの理由があります。
例えば「インターネットインフラの普及」がその1つです。
通信技術の発達によって高速回線で手軽にインターネットが楽しめるようになり、スマホやタブレットといったモバイル端末の台頭でユーザーはネット利用の場所を選ばなくなりました。
先進国はもちろんのこと途上国においてもネットインフラやスマホの普及が進んでいるため、越境ECのグローバルなショッピング環境が求められているのです。
「ビジネスシーンでグローバル化の意識が高まっている」というのも、越境ECの飛躍的な成長を後押ししている要素です。
グローバル化は多様な価値観を取り入れて新しい商品・サービス・ビジネスモデルの開発を促すなど、様々なメリットが期待されています。
国内事業だけでなく海外展開を視野に入れている企業が増えているため、越境ECがその架け橋として活用されているのです。

観光大国として世界各国から人々が訪れる日本では、「インバウンド効果」も越境ECの成長に寄与していると言われています。
これは日本を訪れた観光客が自国へ帰った後、日本の越境ECを利用して商品を購入するというものです。
インバウンド効果による越境EC利用は日本の観光地で食べたり利用したりしたものをリピート購入する、あるいは観光で日本に興味を持って色々な日本製品が欲しくなったなどのパターンがあります。

越境ECのメリット

越境ECには次のように様々なメリットが期待されているので、自社の課題解決に役立つかどうかチェックしてみてください。

商圏の拡大

越境ECはスピーディに海外への販売経路を開拓できるので、商圏拡大を検討している事業者にとって有効な選択肢となります。
日本は少子高齢化の影響で人口減少が続いており、総務省の統計によると2024年1月時点の総人口は1億2,409万人です。

人口が少なくなっているということは消費者の数も減っていることも意味しているため、国内だけで効率的に売上を伸ばすには様々な工夫や努力が必要になるでしょう。
しかし日本よりも人口が多い海外へ商圏を拡大すれば、ターゲットとなる消費者の数が一気に跳ね上がります。
特に日本人気の高い国や経済成長が続いている国へ商品を展開すれば、越境ECの恩恵を実感しやすいでしょう。

出店コスト削減

越境ECでは実店舗の運営が伴わないため、テナント賃料・光熱費・人件費といったコストを抑えた上で販売経路を拡大することができます。
越境ECを1つ立ち上げるだけで対象国全域の消費者にアプローチが可能となるため、いくつも店舗を展開したり商品を現地に運び込む手間暇もかかりません。

競合が少ない

意外と知られていませんが、商品のジャンルによっては越境ECが競合の少ないブルーオーシャンとなっているケースも珍しくありません。
国内EC市場では人気商品の価格競争や競合他社に負けないためのブランディングが熱を帯びています。
しかし競合他社がまだ参入していない国で越境ECを展開すれば、先手を打って現地の消費者を取り込むことができるのです。

ジャパンブランドを利用できる

日本はものづくり大国として知られており、商品によってはジャパンブランドが消費者の購買意欲を刺激するのに効果的です。
職人の高い技術力によって仕上げられた工芸品の魅力や、精巧な造りで安心感の高い電子機器などは海外ユーザーにとって魅力的に映るでしょう。
技術面以外では、日本ならではの特産品や名物を販売するといったアプローチもあります。

越境ECのデメリット

多様なメリットがある一方で、越境ECにはデメリットになり得るポイントもあるのでしっかり把握しておきましょう。

現地の規制に対応する必要がある

越境ECを運営するのが国内であっても、購入する消費者が海外に住んでいる以上は現地の法律や規制に則って商品を販売する必要があります。
商品によっては取り扱いが禁止されていたり、特定の認可が必要になったりなど手間暇がかかることも珍しくありません。
また、ECサイトの運営に付き物である個人情報の取り扱いについても各国で対応が異なります。
国内と同じようにECサービスを運営できない点には、十分留意しておきましょう。

高額な輸送コスト

越境ECでは国内よりも遠方に商品を配送するため、当然ながら輸送コストが高額になります。特に日本は島国なので、越境ECでは船や飛行機を利用せざるを得ません。
送料無料で販売するのであれば自社の負担が大きくなり、購入者負担の場合は送料の高さが購買意欲を削ぐ原因となる可能性もあります。
かと言って格安の輸送業者を利用すると商品の紛失・破損リスクが高まるため、コスト

決済方法への対応

国内の商品を海外に販売する場合、現地の購入者は基本的に現地の通貨で支払うことを前提としています。
そのため、オンライン上で手軽に支払いを完結させられる決済方法の導入が必要になるでしょう。
決済方法1つを取ってみても、各国や地域によって主要な決済サービスが異なります。
越境ECで出店する国が増えれば増えるほど、対応すべき決済方法も増えていく可能性が高いと考えておきましょう。

越境EC販売のコツ

国内向けECサイトとは勝手が異なる越境ECの運営を成功させるには、以下のようなコツがあります。

現地のニーズを正確に把握する

いくら国内で人気のある商品でも、海外で需要がなければ越境ECの販売数は伸び悩んでしまうでしょう。
越境EC出店時には予め現地の人気商品や消費者心理を丁寧に調査・分析してから、商品ラインナップを組んでみてください。
取り扱い商品に現地のニーズを満たすものが少なければ、新たに追加する必要性が出てくるでしょう。
場合によっては出店国を見直す判断も大切です。

言語への対応

越境ECでは「現地の消費者に安心して買い物を楽しんでもらう」ということが重要なポイントです。
そのためにまずは現地の言語にしっかり対応して、商品やサイトの説明文で不自然な翻訳がないように心がけましょう。
また、安心してもらうという意味ではサポート体制を充実させておくことも求められます。
現地の言語でFAQを設置する、電話やチャットで対応可能なオペレーターを用意しておくなど万全を期してください。

プロモーションツールの有効活用

越境ECは需要が高いものの、出店するだけで認知度が高まる訳ではありません。
現地で有効活用できるプロモーションツールは積極的に活用して、集客に努めるようにしましょう。
動画投稿サイトや配信サービス、SNSなどは比較的手軽に運用を開始できるためおすすめのアプローチ方法です。
現地に人気のインフルエンサーがいれば、プロモーション案件の適性や商品との相性を吟味した上でインフルエンサーマーケティングを依頼するのも良いでしょう。

注意点

越境ECならではの注意点としては次の2点が挙げられるので、配慮しながら適切に運営していきましょう。

為替変動を考慮する

海外への商品販売では、為替変動による影響は事実上避けられないと言っても過言ではありません。
商品自体の値段は変わらなくても為替によって事業者の手元に入る金額や、購入者が現地通貨で支払う金額は変動します。
これは商品の価格が安定しないと言い換えることも可能で、コストパフォーマンスや低価格をセールスポイントにした戦略が取りにくいことを意味するので注意しましょう。
値段ではなく商品そのものが持つ魅力で勝負することが大切です。

トラブルへの備え

越境ECでは輸送にかかる時間の長さや文化の違いから、人的なトラブルが発生する可能性があります。
ハッキングによる個人情報の漏洩やクレジットカードの不正利用といった犯罪行為のリスクも忘れてはならないでしょう。
越境ECでは様々なトラブルを防止する、事後の対応をスムーズにするための取り組みを意識してください。
例えば配送トラブルの予防には追跡システムの導入や梱包の厳重化、犯罪行為への対処としては堅牢なセキュリティシステムの導入などが有効です。

出店・運営のコツを身に付けて越境ECでの販売を伸ばそう

日本でのEC業界は国内市場も好調ですが、越境ECにおける需要も順調に伸びています。インターネット上で商品を販売するという事業形態は同じでも、国内向けと海外向けでは異なったコツや注意点があるので心に留めておきましょう。
越境ECには商圏拡大や出店コスト削減など様々なメリットがあります。
デメリットを抑えてメリットを最大化できるように、本稿の内容を参考にしてみてください。

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